"every broken piece needs a place to have peace" (2015)

何かが壊れたときこそ、新しいものを創造するチャンスである。

ある女の子が友達が大切にしているマグカップを割ってしまいました。
幸運なことに、そのカップはお店ですぐに買えるものだったので、その子は全く同じ新しいものを買って友達に渡すことができました。
けど、それは友達にとっても全く同じものだったのでしょうか?

この一群の作品は壊れたマグカップのかけらを集めて、それぞれのかけら、一つ一つに新しい”からだ”を与えたものです。
現代社会において、何かが壊れてしまった時に、全く同じ新しいものを買うことはとても容易いです。
しかし見た目はそうであっても、感情的にはそれが『全く同じ』ものではないということに私たちは気付いているはずです。
修復できないほどに割れてしまったものでも、その「もの」に宿った記憶を守り、かつこれからも新しい物語を紡いでいくことは可能だと考えています。

素材:ファウンドオブジェ(割れた陶器のマグカップ)、磁土(リモージュ)